決定的な





今までにない失恋。









その恋の終末に待っていたのは、





酷い後悔と、







酷い憎しみでした。















一生、忘れることの出来ないものになったかもしれません。




いや、




本当は忘れたいと思っているけど、



忘れられないものだから。










何があったかなんて、




思い出したくもないけど。





私は、





あの顔、あの声、あの姿を見ると




1秒で思い出す。















それは私が高校生のときのことだった。






望みの高校ではなかったが、




きちんと公立高校に入学できた。





心配していた友達も




事前登校のときに、作ることが出来た。





この時点では、




まだ、何の問題のない




高校生活が始まると思っていた。





私は、クラスでも一番大きな集団に入った。





人数は普通より少し多いけど、




お互いがお互いのことを信頼し合ってて、




固い絆で結ばれてて、





よく先輩がたが言う、




「生涯付き合える友達は、高校でできる」




その言葉も、





なんとなく納得が出来た。





私は本当にその集団が好きで、




色んなことを打ち明けて、



色んなことに笑いあってきた。





私はそんなクラスの中で、




好きな人が出来ていた。




全てが完璧、



とはいえないけど、




欠点でさえ好きになれるほど、





私は本当にその人のことが好きだった。




勿論そのことも、




その集団には全て話していた。





だって、




本当に好きだったし、




応援してくれるなら、、、してほしいとか思っていたし。







初めて迎えた大きな行事、



宿泊研修も、みんなの恋愛の話で持ちきりだったし





これまでないくらい語り合って、





凄く楽しかった。






私に好きな人が出来て、




浮かれている一方で、





その集団との中も、どんどん深まっていった。




その集団は、





席が近い人中心で、




座っていた席の前後から、



その友達つながりで広がっていたグループだった。





皆、可愛いし、頭いいし、



自分にないものを全て持っているような人ばっかり。





憧れさえ抱くほどだ。






やることなすこと、全て楽しい。






クラス替えが本当に嫌になるくらいだ。









宿泊研修も終わって、



学校祭の準備がはじまった頃だった。





私は、




一人の女の子から、電話を貰った。






「私も健太郎のこと好きなんだよね」






その女の子は、





同じクラスの、




同じ集団の子だった。











でも、










私はそのとき









意外な程冷静だった。







「別に気にしないで」




そう、私は言った。







そんなの、





条件反射にすぎなかったなんて、




後悔していた自分もいた。





その言葉が、






その子と交わした最後の言葉になった。




翌日の朝、




学校があった。




何も変わらないくらい、




普通に時間がすぎていった。





怖いくらいに。






だけど、私は。







今になって、







後悔をした。






気にしないわけないじゃん。





あんたいつから好きだったの?





どれだけすきなの???





私と健太郎、どっちが大事?





頭の中を、





疑問だけがまわっていった。





その疑問は、





私をどんどん追い込んだ。





昼休みの次の休み時間に、





私は崩れていった。





頭が回らなくなった。





今すぐに飛び出しちゃいたいくらい、





精神的に追い込まれた。





心臓の音が早くなってきた。





息も、





過呼吸なみに早くなっていくのが、





誰にでもわかるくらいになった。





そのことを気付かれなくするので





精一杯だった。





本当に逃げたくなった。





何度も逃げたくなった。





今すぐに、





ここから





逃げたくなった。





これ以上逃げたいという思いが募らない!!!





ってくらい、





逃げたくなった。





辛い辛い辛い辛い辛い辛い。





その子と健太郎が話しているだけで、





本当に辛かった。





見ているだけで息苦しい。






二人して笑わないで。





二人だけで会話するのやめてよ。





授業中にどんだけメールしてるの?







携帯を、





へし折ってやろうかとも思った。






だけど、





考えるだけで行動には移せない自分がいる。





弱い。





自分は弱い。





でも、





どうすることも出来ないこの怒りの矛先を





誰かに向けずにはいられなかった。






勿論、私はその怒りをぶつけた。






その子に、メールで。





「やっぱり普通に話すのは無理」





その子は大分悩んで、





私に放課後になってメールを送った。





物凄く、長文だった。





だけど、





私にはそんな長文ムダだった。





私の怒りをおさめようと、





なんとかしようと、





送ったメールなのかもしれない。





でも、そのメールは





私の怒りを膨張させるだけだった。






怒りを収めるなんて、






今の私には無理だった。





だって、自分は弱いから。






怒りの矛先をその子に向けただけで





終わるはずがなかった。





そのメールを切る時だって





私は たったの2行だった。





「そっか、じゃぁね」






私はそのメールを見たその子の





悲痛が聞こえた気がした。






廊下にいたその子は、






泣いていたわけでもなしに






うずくまっていた。





沈んでいる。





自分のせいだと、





すぐに思った。





それに気付いて、





私は後悔した。





でも、 







私に謝る気なんて、





さらさらなかった。





あったとしたら











いや、ない。






あのときの私に、





謝る気なんて、





さらさらなかった。





それもまた




怖いくらいに。





同じクラスの集団にすぐ相談した。





「どっちが悪いわけでもないよ」






私が一方的に悪いのに、





かばってくれているみたいだった。





私に対する態度も、






心のどこかでは、偏見を持ったかもしれないけど





外見にはわからないように、





気を使ってくれていたのかもしれない。







私は、




その翌日から




最悪にも、その子のことをシカトし始めた。





空気も同然に扱っていった。





自分でも最悪だってわかっている。





でも、





こうすることでしか、自分の怒りは収まらなかった





その間に 





私はこの集団を抜けることを考えた。





自分がどうこうじゃなくて、





その子の為に。





自分がシカトしていったら、





その子も居づらくなるだろうし、





自分も居づらいし、





だったら、自分が居なくなったほうが、




その子にとってはいいんじゃないかって思った。





だから、





私はそのことも、




その子以外の集団に相談した。





すぐに反対された。





だけど、






集団を抜けるという考えは、





私の頭の中で、




抜けることはなかった。





その一方で、





その子と健太郎の仲は、





深まっていくばかりだった。





冷めるどころかどんどん温まっていって。





健太郎は、その子と





付き合うことになった。





物凄く笑っていた。





物凄く、楽しそうだった。





だから、私は何もいわない。






だけど、






私は、








その子のことを、














一生






許さない。
















親友だって思っていたのに。









あっさり。














私は今日





二人の仲間を







失いました。




























2008.07.05(Sat)
失恋song3END
















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