愛していたこと。



愛されていたこと。



今も忘れたくないこと。



それが永遠であること。











どれだけの思いで



あなたのことを愛していたのか。



そして、あたなはどれだけ私を愛してくれていたのか。



聞きたくない。



あなたの愛の度量を。







気がつけば、



パソコンに向かう私



毎日のように失恋ソングを聞いていた。



何で?



知らないよ。



失恋したわけじゃない。



ただ、失恋ソングが聞きたい気分なんだ。



その理由を深く追求されたところで、何もでてこない。



私が本当に失恋した時には、



きっと聞けないと思う。







パソコンに向かう私。



決して、ニートでもオタクでもない。



毎日のように、メールをする。



携帯がない。




ただ、パソコンの電源を入れる前の時間が



私には、




酷く




辛い時間だった。































失恋song____________________

































































私は、横断歩道の前で



「じゃぁね」



そう言って笑った。







気付いてよ。



本当は凄く、



その「じゃぁね」が辛いことに。



私はどんなときでも笑える。



嬉しい時、楽しい時、面白い時



痛いとき、辛い時、寂しい時



怒られている時、怒っている時…


笑うことが、



私にとって感情を悟られない最大の手段。 



楽しい時は思いっきり笑える。



良い事があった時も思いっきり笑える。



恋をしている時、とくに笑える。



私は今まで気付いていなかった。



自分の感情を押し殺してまで、



笑っていること。







信号を渡りきったとき



私は後ろを振り返った。



もしかしたら、



信号機の向こうで



待ってくれているんじゃないかって。



見送ってくれているんじゃないかって。



私を



想ってくれているんじゃないかって。



期待が現実になれば、


私は



また彼のところに戻ることが出来たのかもしれないのに。







信号機を渡りきって少し歩いたところで



私はMP3の電源を入れた。



聴いたのは、



私の大好きな恋愛ソング。



普段聞いてるだけで、涙が出てきちゃうような歌。 



詩の内容も大好きだけど、



歌っている人の声も好き。







そんな曲を耳にしながら、



私は、家に帰る。



足取りは重く



いつもと同じ道なのに



長く感じた。



私は歩きながら考えた。



彼が初めて見せてくれなかった、



別れの時に笑わないその表情。







家に帰って、部屋で一人。



電気を消した真っ暗な部屋



聞こえる音は



さっき聴いた大好きな恋愛ソング。



時間をかけて聞いていると、



さっき聴いていた曲とは違う曲が聞こえた。



自分が、何度かしか聴いたことのない曲だけど



その曲は、皆が知っている曲で



私だけが知らなかった曲。



今まで聴いていたのは、



女の人が歌っていた曲だけど



今聴いている曲は、



男の人が歌っている曲。





「君の選んだ人生(ミチ)は僕(ココ)でよかったのか?なんて、分からないけど、、、」



その言葉をすぐに彼の言葉に置き換える。



静かで何も見えない状況のこの部屋だからこそ



考えることの出来ること。



「俺のこと好き?」



いつも聞いていた彼の言葉を



歌を聴きながら思い出す。



「好きだよ」



そう素直に答えることの出来た頃の自分が



私には懐かしく思えた。





そしてもう一曲。



「ねぇ あなたとだから ここまで来れたの」



「あたりまえのようにそばにいて いろんな今日を過ごして来たの」



同じ曲のこのフレーズは、



私の心に響く。



彼がいなければ、



今の私はない。



たしかに、



彼はあたりまえのように



私のそばにいた。



いつもいつも



そばにいた。



そして、



出会うまでかわりばえのなかった私の毎日が



少しづつ変わってきて。



私の何もかもが、



彼の色にどんどん染められていって。



半分中毒だった。



真っ暗な部屋の中。



私は一人涙を流した。













その後、



シャワーを浴びて、



いつものようにパソコンにむかった。



そして、



メールを見た。



彼からのメールは一通もなかった。



いつもメールソフトを開いたらあるはずのメールが



一通もなかった。



他の友達からのメールは何通も来る。



勿論



さっき流した涙のことは



誰にも話さなかった。



友達とのメールが終わるまで



私はなんども



来るはずのない彼からのメールを待った。



受信BOXを何度更新しても



どこにも見当たらないそのメールを



ただひたすら待って。



パソコンの電源を切る。



自分の部屋に戻り、



眠りにつこうとしたとき



何故か寝付けなかった。



つけていたテレビを消しても



かすかに聞こえる隣の部屋の音を布団で遮断しても



いくら目をつぶっても



眠りに着くことができない。



そんな時



私は彼との思い出を振り返った。



出合ったころのことから



クリスマスにあったことや



初詣に行ったこと。



そしてまた、



彼の言った一言一言が



胸に響く。



「ずっと一緒にいれますようにって、そうお願いした」



彼が照れながら電話で言った言葉を



思い出すたびに



とまらない涙。



クリスマスの楽しかった思い出。



もう彼しかいないと思っていたときが



いかに大事なときだったか。



今考えてみれば



どれもかけがえのない出来事だったんだなって。






もう止まらない。



ティッシュが何枚あっても足りない。



目が腫れていくのがわかる。







止まらない涙を



私はあえて止めようとは思わなかった。



この日だけは



自分に思いっきり泣かせてあげよう。










今まで辛いときに支えてくれた



あの彼の存在が



今私から遠のいた時



本当に辛い自分の心を抑え切れない



この状況に



今まで味わったことのない



辛さが







一気に自分にのしかかってきた。




1日の辛さを



まるで吹き飛ばしてくれたのは



もう遠い存在の彼との思い出と



大好きな恋愛ソング。























2008.01.15(Tue)
失恋song END
















今回の小説は

自分で振ったという設定です。

大好きだった彼を

自分で振った。


私にしてみると、すっごいリアルな小説って感じ

(色んな意味で


そしてこの小説では、音楽を聴いている主人公が登場。

その音楽のうち、2曲の歌詞を少し拝借してるので紹介します。

GReeeeN 愛唄

ア・イ・シ・テ・ルノサイン〜わたしたちの未来予想図 ドリカム

どちらもマジメにいい曲。



そして最後に。



タイトルは「失恋song」なのに

失恋songっていう言葉は一回も登場しなくって


むしろ恋愛songっていうほぼ反対の言葉が出てるっていうのは


何故!?



っていう疑問がありましたら(ないけど


是非こちらを。



「恋愛song=失恋song」


恋愛ソングを失恋したあとにきくと、


何故か異常に共感できるんですよね。



皆さんも、失恋したら


失恋song聞いてみてください。



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